NETニュース939 16秋年闘争11・9中央行動(11/9)


公務員賃金改善、大幅増員実現、安倍改憲内閣NO!

= 「16秋季年末闘争勝利11・9中央行動」で公務労働者が奮闘 =

 全労連・国民春闘共闘、国民大運動実行委員会は11月9日、秋季年末闘争の諸要求実現をめざして中央行動にとりくみました。こがらし1号が吹きすさぶ霞が関・国会周辺で、中央総決起集会、デモ、国会議員要請などを展開しました。
 秋年末闘争のヤマ場をむかえ、国会ではTPP関連法案や「年金カット法案」など悪法の審議がつづく緊迫する情勢のもと、公務・民間の労働者1,700人が終日にわたって奮闘しました。

総務省前要求行動
自治体労働者の賃金改善、公務・公共サービ拡充を

 午前中に自治労連とりくんだ総務省前要求行動には、公務部会に結集する各単産からも多くの仲間が結集しました。
 猿橋均自治労連の委員長は、「秋年末闘争の重点である賃金引き上げと地域間格差の是正、長時間労働解消、非正規労働者の均等待遇の実現と一体で、住民のための予算・人員を増やすたたかいを、職場・地域で全力ですすめよう」と訴えました。

 中川悟自治労連書記長が情勢報告したあと、決意表明した各地方からの参加は、「最低生計費調査にとりくんだが、他の地方での結果とほとんど差異はなかった。なのに地域手当の格差は最大2割もある。生計費にもとづく賃金改善をおこなえ!」(青森自治労連)、「両立支援制度が法改正されても、職場は実際に制度を使える実態にはない。上田市は非正規職員が半数を超え、行政サービスが支えられない。正規職員でも初任給は民間より2万円低く、土木などでは応募がない。人材確保を真剣に考えないといけない」(長野県自治労連)、「学童指導員の嘱託職員を募集しても、仕事に見合わない低賃金で集まらず、しかも1年未満で辞めてしまう人が続出している。子どもを育てる仕事なのに、自分の子どもを持つことに不安を感じている。住民と共同すれば非正規の労働条件を引き上げられると、確信をもってたたかおう」(広島自治労連)など職場の実態を訴え、たたかう決意を示しました。

 自治労連、国公労連、全教がとりくんだ賃金・労働条件改善を求める総務省あての団体署名は、緊急の提起にもかかわらず1千団体以上から署名が寄せられたことが報告されました。集まった団体署名をたずさえて、杉本高自治労連中央執行委員を先頭に、3人が激励の拍手をうけながら総務省への要請に入りました。
 要求行動の締めくくりに、総務省に向かって全員でシュプレヒコールをあげた後、中央総決起集会の会場へとむかいました。

中央総決起集会 
たたかいでTPP推進勢力を追い込もう

 国交省への要請行動にとりくんだ交運共闘をはじめ、各所で独自行動を展開してきた参加者が合流して、12時すぎから日比谷野外音楽堂で「安倍改憲内閣NO!最賃など賃金底上げ、働くルールの破壊は許さない11・9総決起集会」が開会しました。

 自治労連の水谷文中央執行委員と、生協労連の渡辺一博書記次長の司会で進行するもと、国民春闘共闘の小田川義和代表幹事(全労連議長)は、「安倍政権は、非常に乱暴に政策を進めている。働けば暮らせる賃金をめざして、国民共同でたたかいに勝利しよう」と呼びかけました。
 国会から駆けつけた日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は、本会議の時間にTPP特別委員会と年金カット法案を審議する厚生労働委員会を開会するという、異常な国会運営がまかり通っていることを報告し、「異例中の異例」を重ねる暴走政治を国民の力でストップしようと訴えかけました。

 国民春闘共闘の井上久事務局長(全労連事務局長)が情勢報告し、「この集会は臨時国会や秋年末闘争の最重要局面で行われている。焦点のTPP法案は、すでに2週間近く審議が遅れている。『働き方改革』は大企業のもうけのために労働法制改悪がねらわれるもと、労働組合のたたかいがいまこそ正念場だ。職場と地域からがんばろう」とのべました。

 5人が決意表明し、公務組合を代表して国公労連・全厚生の大門(おおかど)晋平中央執行委員は、「平和なくして社会保障なし。いま憲法9条と25条がともに重大な危機に面している。公務の職場では定員削減がすすみ、現場の職員がどんなにがんばってもサービスの維持が困難になっている。政府は定員合理化計画を撤回し、国民本位の行政サービスが提供できるよう必要な財政と人員を確保すべき。幅広い仲間と手を取り合って奮闘していく」とたたかいの決意をのべました。

 そのほか、全農協労連の砂山太一委員長、出版労連の木村宏書記長、神奈川最賃裁判原告の紺野喜美子さん、日本医労連の中野るみ子中央執行委員が、各分野でのたたかいの報告と決意をのべました。
 最後に、閉会あいさつした国民大運動実行委員会の笹渡義夫代表委員(農民連副会長)は、「この間の運動での前進を確信に、TPP批准阻止の運動で最大限奮闘しよう」と呼びかけ、全員で「団結ガンバロー」を三唱して集会を閉じました。

 参加者は国会にむけて請願デモへ出発し、デモ解散後は、戦争法廃止、労働法制と労働政策審議会の解体をねらう「働き方改革」の撤回、「全国一律最低賃金制度」の実現、TPP批准の見送りなどを求めて議員要請にとりくみました。

以 上

  • はてなブックマークに追加