「ベアゼロ勧告」実施の閣議決定に抗議する(声明)
2006年10月17日
公務労組連絡会幹事会
1、安倍内閣は本日、国家公務員の月例給・特別給の改定見送り、3人目以降の子等の扶養手当の改善などを内容とした2006年人事院勧告の実施を閣議決定した。
今年の春闘で民間大手企業が5年ぶりのベースアップとなったことや、定率減税の縮小・廃止、社会保障制度の連続改悪で賃金改善の要求がいっそう切実さを増すもと、政府が「ベアゼロ勧告」の実施を決定したことは、使用者としての責任を果たすものではなく、断じて認められるものではない。
2、今年の「ベアゼロ勧告」は、労働組合の納得も合意も、十分な話し合いもなく、人事院が比較企業規模の「見直し」を一方的に強行した結果である。「企業規模100人以上」ならば「1.12%、4,252円」、特別給で0.05月プラスの官民の給与較差があったものを、比較対象を「50人以上」の小規模事業所にひろげることでつくり出した意図的な勧告だった。
こうした経過や42年ぶりの比較方法見直しをふまえれば、勧告の取り扱いにあたっては、使用者の立場から慎重のうえにも慎重な検討が求められていた。ところが、政府は、交渉においても「人事院勧告制度の尊重」を繰り返し、わずか2度の給与関係閣僚会議で勧告どおりの実施が決定された。従来の「企業規模100人以上」の比較にもとづく給与改善という、公務労組連絡会の要求にも何ら応えることなく強行された閣議決定に、怒りをもって抗議する。
3、政府は、国と同様の「見直し」を求めて、地方人事委員会・自治体当局に「通達」を出すなど、勧告直後から地方への圧力・干渉を強めた。その結果、地方人事委員会勧告は、軒並みマイナスの公民較差となり、「マイナス勧告」さえ出される状況となっている。
公務労組連絡会は、政府交渉にあたっても、自治体への「官民比較方法の見直し」の押しつけは、地方ではさらなる賃金抑制と格差拡大をまねく危険性を指摘したが、まさに、それが現実となって地方に襲いかかっている。
公務員賃金の動向は、民間賃金や地域経済にも多大な影響をおよぼすこととなる。今後、地方での賃金確定闘争が重要局面をむかえるもとで、地域切り捨てと格差拡大の「構造改革」路線と一体の不当な賃下げを許さず、要求実現にむけて引き続き全力をあげる。
4、開会中の臨時国会では、「戦争をする国」の人づくりにむけて、教育基本法の改悪がねらわれている。安倍首相は、5年以内の憲法「改正」を明言するなど改憲姿勢をあらわにしている。しかし、圧倒的多数の世論は、教育基本法改定も憲法「改正」も求めていない。むしろ、世界平和がかつてなく脅かされるもとで、「9条を守れ」の声は大きくなっている。
当面する教育基本法のたたかいで改悪法案を廃案に追い込み、改憲勢力の企みを根元から断ち切るためにたたかいぬくものである。
公務労組連絡会は、賃金・労働条件改善などみずからの要求実現と、憲法に根ざした行政・教育を確立する課題をしっかりと結びつけ、国民共同のいっそうの拡大にむけてたたかいを強める決意である。
以 上
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